同時給排とは?電動ダンパーとは?メリット・デメリットを解説
排気だけではダメなのか?
レンジフードの基本的な機能として、調理中に発生する油や煙、臭いなどを吸い込み、屋外へ排気することです。これにより、キッチンが清潔に保てたり、部屋全体に臭いや煙が充満しないようにしています。
しかし、実は排気だけをしていても、排気はうまくいっていません。というのも、室内の空気にもバランスがあり、空気を出したら、空気を取り込まないといけません。つまり、排気を円滑にするためには、排気した分と同じ量を給気する必要があるのです。そうしないと、ドアの締まりが悪くなったり、排気量が減ってしまいます。
例えば、近所の中華料理屋に行ったときに開きドアが開きっぱなしになっていたり、開きにくかったりした経験はありませんか?あれは、厨房のレンジフードの排気量が多く、その分の給気をするためにドア箇所から空気が流れ込んでくるために、ドアの締まりに問題が生じるのです。
また、ガスコンロなどの火を使う加熱調理機器をつかうと酸素を消費して、二酸化炭素が発生します。給気をしないと、二酸化炭素濃度が高くなり、苦しくなることもあります、そのため、酸素を取り込むためにも給気が必要なのです。
昔の住宅では隙間風が多く、壁や窓のすき間から勝手に外気が入っていました。しかし、最近の住宅はアルミサッシの普及などにより、高気密高断熱の住宅が一般的になり、隙間風が入ってこなくなりました。そのため、空気を排気する分の給気する方法を導入しなくてはいけません。
レンジフードの種類
レンジフードは、排気給気の仕方で主に3種類に分けられます。
TYPE01排気専用
上述しました中華料理屋の例で使われている、排気だけの機能をもったレンジフードです。レンジフードで排気をして、窓やドア箇所から空気が無理やり流れ込んできます。そのため、隙間風が発生し、ピューと風切り音が鳴ることもありますし、給気できないために排気もできないなんてことも起こり得ます。
では、そんな問題を解消するための給排気仕様をもった2タイプをつづいて紹介します。
TYPE02排気専用+電動ダンパー連動出力線付き
住宅の高気密高断熱化にともない、建築壁に給気口が設けられるようになりました。この給気口とレンジフードを配線でつなぎ、レンジフードのON/OFFと給気口の開閉を連動できるようにしたのが、このタイプです。レンジフードが稼働しているときは給気口が開き、外気を給気できるようにしています。逆に、稼働していないときは給気口は閉じ、外気が入らないようになっています。
最近では、こちらの給排気仕様がもともと搭載されている、または、オプションで付けられるのが一般的になってきました。
メリット
- 機種の選択肢が多い(コスト・デザインの両面から選べる)
- 排気管だけ考えればよいので、手間が少ない
デメリット
- 排気量と給気量が同じになるように調整が必要
- 給気口の位置を工夫しないと、冬場は冷たい風がキッチンに吹き込み寒くなる
ekreaPartsでは、排気専用+電動ダンパー連動出力線付きの仕様をもともと搭載されているレンジフードをご用意しています。その商品一覧は下のリンクからどうぞ。
TYPE03同時給排
レンジフード自体に排気だけでなく、給気経路もあるユニットが内蔵されるタイプです。レンジフードを稼働すると、排気と給気がどちらもレンジフードからできます。そのため、内装壁面に給気口が設けなくてよいので、インテリアの意匠的にも良くなります。
メリット
- 内装壁面に給気口を設けなくてよいので、意匠的に良くなる
- 排気も給気もレンジフードを中心に考えればいいので、施工上の漏れがない
- 施工説明書に書いてある通りにすれば基本的に失敗がない
デメリット
- 配管を排気・給気の2本設置しなければならないので、手間・コストがかかる
- 同時給排ユニットのついた機種が少ない
- 排気口と給気口が近すぎると、ショートサーキット(※後述)になる
ekreaPartsでは、同時給排機能をもったレンジフードをご用意しています。その商品一覧は下のリンクからどうぞ。
ショートサーキットについて
電動ダンパー連動出力線付きの場合でも、同時給排の場合でも、外壁面の排気口と給気口が近いと、排気した空気がそのまま給気されてまた室内に戻ってしまいます。これをショートサーキットといいます。焼いた魚の煙やにおいを外に排出しても、また部屋の中に取り込んでしまうことになるのです。
これを避けるためには、周辺の環境や風向きなどを考慮し、東西南北の違う外壁面に設置することをおすすめします。道外壁面にしか設置できない場合は、高さを変えて設置し、煙は軽いので排気口は上側に、給気口は下側に設置すると良いです。そして、できる範囲で離すようにしましょう。
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