造作キッチンなら、実現したい暮らしが生まれる!人気のプランを紹介
造作キッチンなら、実現したい暮らしが生まれる!
人気のプランを紹介
キッチンは、大きく3つのタイプに分かれます。住宅設備メーカーが販売しているシステムキッチン、キッチン専門のメーカーや家具屋さんが自由設計に近いかたちで作り上げるオーダーキッチン、工務店が、施主からの依頼でそれぞれの家のテイストに合ったキッチンをつくる造作キッチンです。
造作キッチンは、形やサイズ、採用したい設備機器の自由度が高く、比較的費用も抑えることが可能な方法。家のプランとトータルで作り上げていくので、実現したい暮らしを手に入れたい!と思っている人にはおすすめの方法です。
百聞は一見に如かず。さっそく、造作キッチンで実現した、魅力的なキッチンを紹介します。
目次
Case1.室内で使われている材を面材にも使用。LDKになじむ家具のようなキッチン
こちらのお宅は女性一人が暮らすコンパクトな家。壁付けのキッチンと、作業台にも食卓にもなる、対面カウンターを組み合わせたプランです。
造作キッチンは、簡単に言うと、箱状の収納家具(キッチン本体)に設備を組み込み、扉を付け、天板を載せてつくるものです。
この家では、ekreaPartsのキッチン・キットをキッチン本体として使っています。本体のサイズはW2550mm×H850mm×D650mm。
施主の要望は、木製天板をキッチンの天板に使いたいということでした。施工を担当している工務店にとってもはじめてのことで、理想の一枚板を探すことからスタート。知り合いの材木店に相談したところ、運よくイメージ通りのトチノキの一枚板に出会うことができました。
トチノキは、まな板にも使われる、水に強い樹種。とはいえ、ステンレスや人工大理石の天板とは違い、使っているうちに反りや割れがでないとは言い切れません。そのことを、しっかり説明し、お施主さん納得のうえで完成。
キッチンと合わせて、対面カウンターの天板もトチノキの一枚板を使用。その上にペンダントライトを付け、まるで囲炉裏のような、ほっとする場所が生まれました。
工務店のこだわりで、面材には室内で使っている材を使っています。このことにより、キッチンは主張しすぎることなく、LDKの空間になじんでいます。
担当した工務店は、家具デザイナーの小泉誠さんが代表理事をしている「わざわ座」のメンバー。現場で使う材を生かし、手触りのいいキッチンに仕上げていきます。この引出しの取っ手もさりげないデザイン。手に優しく、使うほどにキッチンへの愛着が深まります。
踏み台も「わざわ座」で小泉さんがデザインした家具をもとに、工務店の大工さんがつくりました。キッチンの雰囲気とここまで合っている踏み台は、めったにお目にかかれません。
これはリビング側から見たところです。木の温もりに包まれた空間に、キッチンと対面カウンターが溶け込んでいます。造作だから実現したキッチンです。
Case2.アイランドキッチンにして背後は圧迫感のない収納スペースに
こちらは、2人の息子さんと暮らす4人家族のお宅です。キッチンの本体には、W2550mm×H850mm×D720mmのekreaPartsのキッチン・キットを使っています。
本体は壁付けではなく、アイランド型に。代わりに壁側には、腰高の収納を設け、調理家電などを置くスペースをつくりました。壁に沿って伸びた先には家事コーナーも。
このアイランドキッチンと、圧迫感のない背面収納の組み合わせも人気です。壁全面を収納にして、たっぷり収納スペースを確保したいと考えがちですが、目の高さが抜けていることで実際の面積よりも広く感じることができます。また、調理のときに食器などの一時置きスペースにもなるので、作業がスムーズに。
このキッチンにはもう1つテーマがあります。それは、色です。施主の要望は、LDKの壁に塗った珪藻土(けいそうど)と色調の合う、白を基調にしたキッチンにしてほしいということでした。この要望に合わせ、背後の壁には白いタイルを貼り、キッチンの面材も白に。天板は白と相性がよく、メンテナンスもラクなステンレスにしました。
ダイニングテーブルが置かれてる側には、コンセントを。鍋を囲んだり、焼き肉をしたりするときにはとても便利です。
こうした細やかな要望にも応えられるのも、造作キッチンならではです。
Case3.造作ならラワンベニヤなど、ユニークな素材を面材に使うことも可能!
ここからは、アイランドキッチンと背後に収納を設けた、人気プランのバリエーションを紹介しましょう。
まずは30代の夫婦と、幼稚園に通う娘の3人家族のお宅です。Case2と同じく、キッチンの本体には、W2550mm×H850mm×D720mmのekreaPartsのキッチン・キットを使っています。
このキッチン、ダイニング側の面には、天井に張られているのと同じラワンベニヤを張っています。床に張られた、節ありの杉板と相まって、カジュアルな印象に。こんな組み合わせを楽しめるのも、造作キッチンならではです。
取っ手もさまざまなもとを組み合わせることが可能。予算を抑えながら、使い勝手のいいキッチンになりました。
こちらは別のお宅ですが、キッチンの面材には同じラワンベニアを使用。背後の壁には、有孔ボードを張っています。
有孔ボードは、フックの位置を自由に変えられますから、サイズを問わずさまざまなものをつるすことができます。
プランだけでなく、こうした素材選びも楽しみながら、工務店と一緒につくっていくキッチンなら、世界に一つだけの自分らしいキッチンをつくることも可能なのです。
これらの造作キッチン事例はすべてキッチンのベースキット「キッチン・キット」をもとに作られています。使い方や素材の合わせ方によって、様々な表情のキッチンが作れるのが魅力です。キッチン・キットについて詳しく知りたい方は、下のリンクから「キッチン・キットの特集」へジャンプできます。
■取材・写真協力/ほしかわ工務店株式会社
「自分らしい“暮らし”をデザインする」
私たちが考える住まいは、自分らしい暮らしを盛る「器」のような存在。主張しすぎず、「暮らし」という料理を上手に引き立てるのがいい「住まい」だと考えます。 日々生活することそのものが、深い満足につながっていく、そんな暮らしができる住まいを一棟一棟ていねいにデザインしています。